1971年サーフボードショッピングガイド*注リーシュカップはありません
この数年前まではサーフボードとはロングボードの事だった。そもそもロングボードという言葉も無いに等しく、それはこれらのショートボード革命が始まってからの呼び方と言っていいだろう。

 右のモデルさんが持っている板が7’0”位。このラインナップは当時の先端を行くメーカーのもので、ここに数社加わると、日本のすべてのサーフボードメーカーが揃う勘定だ。
 
 すごいのは、当時のアメリカナイズされた若者人口に裏打ちされ、ここから約7年ほどすると、この時の100倍ほどのサーファー人口になり、それに伴い、サーフショップとメーカー、出版社なども比例して増えてゆく。当然ポイントもパニックとなり、様々なトラブルをも招くことになる。

 そしてこのショートボードムーブメントは、すぐに長い髪とフレアードのパンツルック、ヒッピーライクな自由な風潮と、波を憶えたレイジーなサーファー像へと変化定着してゆく。またそれが、まだ見ぬアメリカに近づいたような、もはや「戦争を引きずった親世代とは違うんだ」という、若者世代のアンチテーゼともなっていった。

 サーフィンはカルチャーであり、ライフスタイルだったし、今のように「明日試合なんで」という言葉はどう考えても当てはまらないものだった。

左から
1.ダックスTaro-Aモデル/48.000円/199cm
2.同上/160cm
3.テッド・ヴェグラント高島屋モデル /29.000円/210cm
4.D&Sプロフェッショナル/45.000円/195cm
5.D&S/45.000円/175cm
6.ダックスツイン/45.000円/170cm
7.アポロ/39.000円/210cm
8.アポロツイン/46.000円/160cm
9.ダックスツイン/45.000円/175cm
10.テッドサーフスキー/45.000円/170cm
11.Getty/45.000円/160cm

モデル着用Tシャツ/トランクス(Ducks)各1400円

なんと11本中3本はツインフィン。

ちなみに1971年の物価諸々は
大卒初任給(公務員)41.400円 高卒初任給(公務員)32.100円
牛乳:28円 かけそば:100円 ラーメン:120円 喫茶店(コーヒー):130円

銭湯:40円 週刊誌:80円

主な出来事
NHK総合テレビで全番組カラー放送を実施
日清食品「カップヌードル」発売
マクドナルドの日本1号店が銀座に開店
第二次ベビーブーム
ボウリングブーム

京王プラザホテル開業